2008年09月15日

歌詞 Lyrics

口口口.jpg

「歌詞って最もいい加減に作られている気がする。
抽象的な言葉が繋がってりゃいいとか、逆に
分かり易ければいいとか、そういうのが多いのは
事実だと思う。だからメチャクチャ苦痛でも頑張る。
伝わらないと意味がないから。」

  ― 三浦康嗣(口口口)
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2008年08月03日

ピンクムーン PINKMOON

sunnyday.jpg

サニーデイ・サービス再結成について、僕はとても奇妙な感覚を抱いている。

90年代という、まだ懐古主義が素直に許容された時代性。
インターネットが大して発達していない頃の、程良い閉鎖感。
学生バンドの延長線のような無邪気さ。
刹那な若者たちの街の風景。儚い恋。

どれを引き合いにしても、21世紀の社会人に通用するはずなどないと納得することが
出来たのは、彼らが解散した2000年よりずっとずっと後のことで、
その年の春に大学を卒業して―結局リクルートスーツを買うこと
すらなく卒業して―バイトくんとなっていた僕にとって、サニーデイの解散は、
首根っこを掴まれたまま「前に進め」と言われたようなものだった。
要するに、季節の終わりを告げられたのだ。

恐らくファンの大半がそう思っていたように、再結成は有り得ないだろう、
という思いで僕もいた。或いはその必要もないという思い。
そのわけは、サニーデイが現代に通用する/しない云々というよりも、
僕自身が年を重ねたことで培ってきた、謂わば「ボジティヴな諦め」からであり、
彼らの音楽やそれを聴いていた頃の想いを、「過去」としてすでにコーティング
していたからなんだと思う。

だから再結成のニュースに、僕はとても奇妙な感覚を抱いている。
再会の喜びと、「過去」と対峙する恐さ。
もしかして、季節は終わってすらいなかったのか?という戸惑い―。

タイムカプセルは、埋めることが全てだとずっと思っていた。
過去は美化され続けるものと思っていたし、それを掘り返すことに
意義があるとは到底思えなかった。
だが、過去の自分に正面から向き合えるのなら、掘ってみることも
アリなのかも知れない。


そんなわけで、真夜中の再結成の舞台となるライジングサンに行くことにした。

ギラギラとまぶしい夏の太陽もない、午前3時。

新しい月に、思いを馳せて。

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2007年12月09日

所有とは何か What Is Possession

imagine.jpg


“既にPCでそうであるように、今後はケータイ端末でも
ネットワークとローカルとのボーダレス化がさらに加速するだろう―。”

とある雑誌の記事には、そんなことが書かれていた。

常時接続は今や当たり前、マシンスペックもさらに向上するだろう。
そんな中、今後は「画面に現れる情報ソースがどこか」ということに対して、
毎度意識する必要がなくなるという現象が、
ケータイでも顕著になることは恐らく間違いない。

そんな高速ネットの世界において、此岸と彼岸(=ローカルとネットワーク上のサーバー)
の境界線がぼやけてきつつあるのだとすると、
“所有”とは一体何なのか?という一つの疑念が浮かぶ。

音楽ダウンロード市場が賑わいをみせる昨今では、
「こちら側」に音楽がある、ということの明確な証明は、
それがPCであれケータイであれ、
コンテンツが《ダウンロード》されてきたものかどうか?という一点のみに集約される。
つまり、ダウンロードされ、自分のPCやケータイに
蓄積されたことが即ち「所有」となる。

でも、《ダウンロード》そのものが不要となるネット環境をユーザーが
手に入れたらどうなるか?
「ローカルのデータ」と「回線の向こう側のもの」を区別する必要がなくなったら?

既にレコードは捨てられ、テープは伸びきってしまった。
今後、MDが消え、CDが消え、そしてあらゆるメディアが不要になり、究極的には
データを蓄積するためのローカルハードディスクも要らなくなる、
という未来はそう非現実的だとも言えない。

例えば、定額料金でダウンロードし放題という画期的なサービスの提供をしている
ナップスター・ジャパン。《ダウンロード》という最後の砦が未だ崩されていないとは言え、
ネットワーク上にあるデータを聴きに行く、という行為が即ち「所有」を意味することに
なる日はそう遠くないのかもしれない。

CD何枚持っている?という会話から、何千曲持ってる?という会話へ。
そして何ギガ持っている?という会話の先には、「まだ持ってるの?」という、
非所有という名の所有が夢ではなくなるかもしれない。

あるロックンローラーは、「所有の無い世界を想像しなさい」と歌ったが、
こういうことで良かったんでしょうか、ミスター・レノン?

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★イマジン再考 Reimagine
posted by イノナカ at 02:23| Comment(1) | 備忘録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月09日

エゴロジスト2 Egologist 2

washintoncd.jpg

先日放送していたテレビによると、
最近は大手デパートに、エコバッグコーナーなるものが定着していて、
中には3万ウン千円ものコーカなエコバッグが販売されているのだそうだ。

そこを訪れた買い物客は、カワイくて、デザインも良くって、
エコにも貢献してるって感じで、なんか特した気分、とかなんとか言っていた。

でも、それを買う3万円があれば、
エコ的にはもっと有効利用が出来たはずだ、と思う。

当たり前だが、企業側はカネにならない商売はしない。
今エコが売り時だぞという観点から様々な販売戦略を立て、それを
実行しているだけに過ぎない、という見方も出来る。
「カワイくて、デザインも良くって」だけではなく、
何かエコにも良いらしい、という新たな付加価値を消費者に植えつけようとしている
販売側の企みを読めないと、企業の思う壷だ。

まずは、消費そのものがそもそも反エコ的である、
ということを消費者側はもっと認識すべきだと思う。

つまり、そのコーカなエコバッグを輸送する手段とかなんとかで、
石油なりのエネルギーが間違いなく消費されているという
事実にもっと目を向けても良いはずだ。

あるバンドの歌に、次のような歌詞がある。
♪Compact Discは燃やしたりできないらしい
♪でも君はそれを聞いて楽しんでいる
♪Compact Discは再利用できないらしい
♪でも僕らはそれを売って喜んでいる

ジレンマを背負ったエコ活動のほうが、
実は長続きするのではないだろうか。
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★エゴロジスト Egologist
posted by イノナカ at 00:42| Comment(0) | 備忘録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月08日

カメラ His Camera

Pale Fountains.jpg

災いの現場に、彼はいつもいた。

20xx年、A国の内乱状態が治まる気配は未だなかった。
彼の母国からも、支援隊という名の派遣軍がその地に送り込まれていた。
すでに政府は、A国からの民間人退避勧告を発令していた。
それでも、彼はA国に入国した。カメラを携えて。

母国を発つ直前まで、実をいうと彼は迷っていた。
私は、真実を撮らなければならない。そして伝えなければならない。しかし、
これまで以上に、危険度は高い。もしかしたらこれが最期になるかも知れない。
そう思いつつも、彼の足は、彼の足を止めるのを許さなかった。

しかしひとたびA国に入ると、出国前に彼の中にあった揺らぎは
完全に沈静した。そして覚醒した。足が、そうさせたのだ。

入国後、すぐに彼はA国が持つありあとあらゆる瞬間を、カメラに収めた。
破壊された住居、道端にうずくまる少女、そして自爆テロ現場の
様子まで、シャッターを切りまくり、時にはビデオカメラを回した。

数日が経ったある夜、彼はホテルの部屋に戻ろうとしていた。
すると、物陰から数人の男が現れ、瞬くうちに彼を囲い、連れ去った。

つまり彼は、人質となった。

彼を捕らえた連中は、彼の命と引換えに、支援隊のA国撤退を要求した。
彼は思っていた。私は退避勧告に背いてこの地に来たのだ。
だから、政府は要求に応じないだろうが、私が政府を責めるのは筋違いだ。
しかし、だからといって私の行動が責められるのだとしたら、
私の足がそれを許さないはずだ。何故なら私は自己責任でこの地に赴いたのだから。
そして、彼は死を覚悟をした。

母国のメディアは、彼の行動を思いのほか好意的に伝えていた。

「民間人を人質にすることは言語道断だとは言え、大国からのラブコールで実現した
今回の支援。退避勧告も事前に発令していた政府が、簡単に連中の要求に
応じるとは考えにくい。そもそも彼は、首相の言うことろの
“自己責任”でA国に足を踏み入れたのだ。ベテランのジャーナリストと聞いているが、
民間人として、行動をわきまえて貰いたい―」
そんな意見を唱えた者は、ごく僅かだった。

「確かに彼の今回の行動に問題がなかったとは言えない。しかし彼のようなジャーナリスト
がいてこそ、我々が世界の情勢をリアルに感じることが出来るのもまた事実。
同じ報道の人間として、彼の勇気は賞賛に値するはずだ。
どういう事情があろうとも、国民の安全を確保する義務を果たすために、
政府はあらゆる手段を講じるべきだ―」
こうした論説が大半だった。

数日後、アジトでは二人の男が、彼の前に立っていた。
ひとりは銃を抱え、もうひとりはガムを噛んでいた。

「交渉は決裂した。残念だが、君を殺さなければならない。
最後に何か言いたいことがあれば、言いなさい」。
ガムの方が言った。

「私は真実を撮るためにここに来た。そして伝えなければならない。
だから私のカメラを、返してほしい」

叶わない願いだと思っていた。しかし意外なことに、ガムの方が、
袋から彼のカメラを取り出し、渡した。
彼は、一心不乱にシャッターを切り続けた。

数秒後、銃の方が、至近距離で彼に狙いを定めた。

つまり彼はカメラを携えたまま、即死した。
posted by イノナカ at 15:19| Comment(0) | 備忘録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月17日

エゴロジスト Egologist

nakamura.jpg

環境に優しくだとか、エコほにゃららだとか、
もはや流行語の枠を超えたこれらのキャッチフレーズには
正直辟易する。

冷房の設定温度を上げる。
レジ袋は要りませんという。
車のアイドリングをしない。

市民一人ひとりの小さな意識改革こそ、地球を救う。
のだそうだ。

でも本当にそうなんだろうか?

もちろん、エコバックを持参することを否定はしない。
箸を持参しても良かろう。
少しだとしても、省エネの足しにはなっている。

でも、この「正義の塊」っぽいムーブメントが、
胡散臭く思えて仕様がない。
踊らされている感は、私から消えない。

財界や政界や大企業にとって最重要であるはずのこの課題に、
何故僕たちが健気に、率先して取り組まなければならないのか?

本当に必死で地球を元に戻したいのなら、
設定温度が28度を下回るエアコンなど売らなければ良い。

「レジ袋要りますか?」と毎回言わす従業員研修を施す前に、
レジ袋を一切置かなければ良い。

これらのやり方は、非現実的だから実現しないのではない。
彼らのフトコロに響くから実践しないだけなんだ。

手段としては、「地デジ対応に変えなきゃ見れなくなるよ」
と散々煽ってTVの買い替えを迫るヤリクチの方が、
よっぽど強硬的と言えはしないか?

そして近い将来、膨大なゴミとなるそのアナログテレビ。
それって、環境保全という観点からすると、どうなんだろうか?
posted by イノナカ at 00:03| Comment(0) | 備忘録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月01日

選挙へ行くつもりじゃなかった No Cheers for Our Vote

flippers.jpg

いつの時代も、投票所に赴かないワカモノタチの何割かは、その理由として、
「何も変わらないから」と答える。

行っても変わらない、行かなくても変わらない。
だとしたら、行かないに越したことはない。

だが、そんな彼らは本当に無責任なのだろうか?否、寧ろその逆なんではないか?
そんな事を昨日、思った。

あなたの一票が、世の中を変える。
この大義名分に対して、彼らは、誠実でありすぎるんではないか?

結果として何も起きないことに加担してしまうことへのむず痒さが、
或いは予定調和に溶け込むことへの拒絶が、彼らの足を止めるのではないか?

あなたの一票が、世の中を変える。
そんな責任重大な一票など、一体誰が投じることが出来よう?

己の一票で世界が変わるはずなどないと、そう思った瞬間、
投票所へ向かうことへの躊躇いが消える。

つまり本当は、無責任なのは投票するオトナタチの方なんではないか?
そんな事を昨日、思った。

アナタが次に棄権する一票はあまりにも重く、
アナタが次に投じる一票は、あまりにも軽い。
posted by イノナカ at 00:33| Comment(0) | 備忘録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月03日

僕とのインタビュー・リローデッド Interview with me: Reloaded

cure.jpg

―こんにちは。また来ちゃいました。
イノナカ ええ、ええ。

―ところで、イノナカさんって幾つですか?
イノナカ 30歳です。

―同い年ですね!
イノナカ ・・・まあ、そうですよね。

―三十路を迎えて、如何ですか、心境は。
イノナカ 心境って言われてもねー。アナタはどうです?

―最近、若さが無くなってきたなあ、何て思うんですよ。
イノナカ どんなところがですか?

―僕は音楽聴くの好きなんですけど、若いバンドとか出ても、へぇって感じで。
イノナカ そうゆうのはね、“予備軍”ですよ。

―何のですか?
イノナカ そのうち、「年をとると演歌が沁みるようになるんだよ」
とか言い出しそうですよ。「やっぱり寅さんだ」とかね。

―それは、言ってみれば“成長”のひとつなんじゃないですか?
イノナカ でも年を重ねることと、音楽とか、何でも良いんですけど、学生の時とかに
情熱を注いだものに対する興味を失うこととは何の因果関係も無いと思いますよ。

―でも例えばですよ、昔はエレキをやってた人が、社会にでて、それなりに
人生の荒波も経験して、そんな人のザラついた心にフッと入り込むのは、
まあそれが演歌かどうかは別として、新たに開拓して得たものではなく、
昔から聴き慣れたものだったり、普段の生活で耳にするものである、
というのも解らないではないです。
イノナカ 丸くなるってヤツですか。生来まるい人は死ぬまで
丸くて良いと思うんです。僕はその人たちのことをどうこうは思わない。
アナタみたいなタイプが、やれ仕事や家族サービスに追われて忙しくなっただの、
精神的にも体力的にも若者文化には付いていけないだのと言って、
20代で得た貴重な財産を蔑ろにしていくのを聞くと、もったいないなあと思うんです。

―だからそれも含めて“成長”ってヤツですよ。人の価値観なんて日々
変わっていくんですから、服の趣味や聴く音楽がそれに伴っても何ら不思議じゃない。
っていうか、アンタ30歳なんだからそれ位のこと分かるでしょ?
イノナカ でもね、異性の趣味や煙草の銘柄やなんかは、人によってはそうそう
変わらないじゃないですか。「若気の至り」みたいで、「更正しました」みたいで、
何か悪いことしてたみたいで、ヤなんですけど。

―遅かれ早かれアナタも分かるようになりますよ。ああ、あの頃は若かったなって。
イノナカ そうですかね・・・。

―そうですよ。
イノナカ ・・・。

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★僕とのインタビュー

★続・僕とのインタビュー

★続々・僕とのインタビュー

★新・僕とのインタビュー

★僕とのインタビュー・リターンズ
posted by イノナカ at 01:25| Comment(0) | 備忘録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月21日

サンキュー Thank You

jack_johnson.jpg

先日、とある理由から、会社員でありながら確定申告に行って参りました。

所得税申告の最終日ということもあり、大雨の中でしたが、急がなくては、
という思いから傘をバタバタさせながら会場に向かいました。

ナントカ税理士事務所からの支払調書、必要経費の領収書、諸々。
思いのほか手続きはスムーズでした。

還付金は、390円とのことでした。
390円。

係員の顔が半笑いのようにも見えましたが、
堂々と振舞いました。

年末調整で貰うものは貰ったのですよ、という
私の唯一の慰みが彼女に是非届くように、
堂々と振舞いました。

あせってはいけないという思いから、
いつも以上に、丁寧に、正確に銀行の口座番号を書きました。

ありがとうございました。
posted by イノナカ at 02:13| Comment(0) | 備忘録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月11日

びゆーちふる Beautiful

act.jpg

安倍政権の支持率が下がり調子らしい。

彼が言う「美しい国」の前途は今後もそう簡単には
明るくならないと思うし、美を追求するより、
むしろそれを蔑ろにすることで構築された(アメリカ追従型の)
戦後日本のトップであるところの彼に、
「美しさ」とは何かと敢えて問うたところで、
どうせ大した美意識など持ち合わせていないのは明白だが、
その現政権がどのようなエンディングを迎えようと、正直どうでもよい。

但し、「美しい」という言葉に対する責任は取ってもらわなければ困る。

彼のせいで、「美しい」という形容詞はそのうち
「胡散臭い」や「薄っぺらい」と同義になるのではないか?

美しい山脈。
美しい顔立ち。
美しいメロディ。

―これは単なる僕の思い過ごしなんだろうか?

親に「萌」と名づけられた者は、秋葉原のせいで少しは辛酸を嘗めたはずだ。
「もえー」とか言われてイジめられてないか、親も気が気ではなかったはずだ。

「萌」が「もえー」に成り下がったときのように、
「美しい」が「美しい」に成り下がったとき、

僕は彼に説明責任を求めたい。
posted by イノナカ at 00:55| Comment(0) | 備忘録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする